単勝式馬券の傾向と対策

　単勝支持率70％以上の競走馬の馬券をすべて買っていると、回収率は、上の表のとおりで90％になります。83％のところが回収率110％になっているのは、「ＪＲＡプラス１０」の影響です。

圧倒的人気馬の単勝式馬券の回収率は高いということになります。

　単勝支持率60％以上70％未満の場合の回収率は、次のとおりです。

70％以上の場合の回収率90％に比べれば低くなりますが、80％台の回収率を保っています。

JRA（日本中央競馬会）の払戻率は約75％と言われていますが、この数字を上回っています。

単勝支持率50％以上60％未満の場合の回収率は、次のとおりです。

単勝支持率50％以上60％未満の場合の回収率は76.3％で、平均の75％に近い値になっています。

この表で、53％～54％の回収率が低くなっていますが、何か理由でもあるのでしょうか。

単勝支持率30％以上50％未満の回収率は76％の横ばいが続きます。

単勝支持率10％以上30％未満の回収率は、不思議なことに増えて80％前後となるのです。

　単勝支持率10％未満の場合の回収率は、次の通りです。80％前後の回収率が続きますが、競走馬数の多い２％から回収率は75％を割ってきます。

支持率０％の場合の回収率は約33％ということで、極端に低くなります。

単勝支持率と回収率の関係をグラフで示すと次のようになります。

▲単勝支持率と回収率の関係

支持率が高いうちは回収率が高いですが、その後いったん落ち込んでくるのですが、再び上昇し、最後に大きく落ち込むというグラフになっています。

　このグラフは単勝支持率なので、実際のオッズではどれくらいになるかがわかりません。

　次のＰＡＲＴ３で詳しく調べることにしましょう。

支持率77％の回収率が低いですが、他の勝率は非常に良く、全体では83.4％ということになっています。

単勝支持率60％以上70％未満の競走馬の成績は、次のとおりです。

例外もありますが、単勝支持率が下がるにつれて、勝率も下がっていきます。

単勝支持率60％以上の競走馬については、勝率が60％以上となっています。

単勝支持率40％以上60％未満については次になります。

支持率が50％を割ると、勝率も50％を割ってきます。

単勝支持率40％未満は、次のようになっています。

勝率を整数で表示すると、不思議なことに気がつきます。

支持率と勝率がほとんど同じになっています。特に、12％以下では完全に一致しています。

出走馬に投票された単勝式馬券を、そのレースの総投票数で割ると支持率が計算できます。

例えば、2003年の有馬記念の場合は次のようになります。

▲2003年有馬記念の単勝式の支持率

このレースは馬番12のシンボリクリスエスが勝ちましたが、その馬の単勝支持率は30.5％ということになります。

過去のレースで、単勝支持率上位の競走馬は次のとおりになっています。

▲単勝支持率上位馬

上位10頭のうち８頭が順調に勝っていますが、圧倒的支持を得ながら２着に敗れた馬が２頭いました。

Part２

支持率の不思議

2005年から競馬法が改正になり、払戻金の計算方法が変わっています。

ＪＲＡのホームページでは次のような説明になっています。

右図というのは下に書かれていますが、次の図です。前の日の説明と比べると、「特別給付金」というものがなくなり「第３号算式」というものになっています。

「特別給付金」と「第３号算式」は、計算そのものは同じですが、その扱いが異なるのです。「特別給付金」はおまけであって、払戻金に上乗せされるのですが、「第３号算式」は払戻金の計算に組み入れられているのです。もう少し具体的に説明しないとわかりづらいとは思いますが。

　なお、2008年から「ＪＲＡプレミアム」というものが実施されました。払戻金に上乗せということで正式な計算方法はありませんが、私はこの「特別給付金」と同じものだと思っています。計算結果はすべて一致しています。

上の図では金額と枚数が混在して間違えやすいので、前の日に紹介した手順で、新しい払戻金の計算方法を紹介しておきます。

なお、2008年から「ＪＲＡプラス10」が実施され、払戻金の最低額は原則として110円ということになっています。